| < 前のページ | 次のページ > |
|
「これを、鑑定してください」
思いつめたふうな客が差し出したのは、ルビーのような宝石が埋まった指輪だった。石の中で何かがちろちろ燃えているようなきらめきがある。 「これはまた、見事な嫉妬で」 さっそくルーペを取り出し拝見する。 不倫。 そして、焼身自殺。 残った嫉妬は見事に残り、別の意味で一流の技士により今の姿に。 「眞品ですね。今すぐ手放すのが良いでしょう」 言って、聞くはずがない。 あまりに美しすぎるのだから。 「何人、死んでます?」 「この姿になってから、五人」 「もう、きっと、打ち止めですね」 明るく言う客。根拠がないのは、彼も知っているだろう。 後日。 足首だけ高温で焼け焦げた2つの足がある男の部屋で発見された。部屋にはぼやの跡すらない。 残された足は、部屋の主の男のものらしい。 科学的に、こういう焼け方はしないそうだ。 気付くと、私の店の扉の隙間からスライムが忍び込んで来た。愛しさの赤で染まっている。私を覆い尽くす勢いだ。 ふん、と袖にする。 するとまた、宝石になった。 無論、一流の私は指輪にして競売に出す。 ああ、もちろん別の意味だ。 えっとね~
|
カテゴリ
ネームカード
お気に入りブログ
最新のコメント
連絡航路(リンク集)
検索
つぶろぐ
おすすめキーワード(PR)
ファン
|